ちゃこのカケラ

作詞、作曲、歌うたいの 気づきのヒミツの保管場所

【Mさんへ】第二章「思っていたよりも」

(第一章はこちら

 

 

 

 

7年ぶりのその友達に声をかけた。

 

 

 

「Mちゃん、私、ちゃこっていいます。覚えてる?」

 

 

 

 

彼女は…私のよく見慣れた、笑顔なんだけど少し困った表情で

 

「う…んと、どなたですか?」

 

 

 

彼女は器用な子で、そんな嘘をつくもの大変得意だった。私はあんなに覚えているのに、彼女のなかで少しも引っかからないのには流石に違和感があった。

 

 

 

でも、「二度と話しかけないで」と

あの時も、(または潜在的に)今も

思っているのだとしたら。

この嘘を私は飲み込んであげないといけない。

 

 

 

前述したように、もうそんな言い方をされたのかすらも

すこし、記憶から薄くなっているけど。

 

 

 

 

だから、追求できなかった。

 

 

 

「そっか…覚えてないか……」

 

少しの沈黙。

 

そりゃそうだ。見ず知らずの人に話しかけられたところで、彼女には特に発する言葉もないのだから。

 

でも、再度口を開いてしまったのは、なんとなく諦めきれない気持ちがあった私だった。

 

 

「…ほんとに、覚えてない?小学校のころ、あなたと一緒に**バンドで**の楽器を担当してたんだけどな。」

 

 **バンドとは、小学生、中学生を集めた総勢400名ほどの鼓笛隊である。

とはいえ、同じパートといえば、4名ほどしかおらず

小学校高学年から中学までの4年ほどを共に過ごしてきたので、

忘れるわけはない…と思っている。

 

 

「**バンド!懐かしいなぁ…」

 

と、そんなこと覚えてねぇよ(笑)またはそんな名前だしてくるなよ、追求するなよ(笑)と言わんばかりの苦笑いの混じったリアクション。

 

 

 

私は悔しかった。

私だけ片想いで

その時間と脳内のメモリは

あの楽しかった時間は無かったことになってるのか。

 

と思うと、悲しかったし、悔しかった。

 

 

 

彼女はたしかにあっさりした性格で、

だが愛するものにはしっかり愛情や時間手間をかける子だった。

 

私はそこから外れていたのか?

 

 

涙が溢れ、バッドエンドシーンに入ったところで

 

 

 

 

 

目が覚めた。

心臓は少し早めのリズムを刻んでいた。

 

 

私はいまさら、なぜこんな夢をみたのだろう?

そして、彼女への情を再認識した。 

 

 

 

 

正直どうでもいいと思っていた。思っていると思ってた。

どこかで元気で暮らしていればいいと思っていた。私のことなんか忘れてくれてもいいと思っていた。

 

だから、ホコリを被っていた。されど、そこには在った。

 

心のどこかで、絶対忘れてないやろな(かっこわらい)とも思っていた。根拠はもちろんなかった。

 

 

 

夢なので、実際本当は彼女がどう思ってるかはまだわからない。

 私のことを覚えているかも、わからない。

 

 

冷静になった今、

正直、話しかける必要があったかといえば答えられない。

今後会ったら後悔を恐れ、チャンスと受け取り話しかけますか?といわれると

ハイと素直には答えられない。

 そりゃそうか。バッドエンドで繰り広げられたのだから。

 

 

 

とはいえ、やはり同じフローで考えをめぐらして、話しかけそうな気がする。

 

まぁそれはそれでいいかな。

 

おかげさまで、バッドエンドを想定して臨めるよ。

 

 

そして、私は

君のこと、思ってたより大切に想ってるみたいだよ。

 

 

 

 あとがき

以上、夢オチのお話でした。夢日記とも言う。

 

夢だけど、私の思考回路はこの通りなんだと思う。

 

自分が思ったこと、想ってることは、自分にしか、おもえないもの。

世界で一つ。

なんですよ。だからぜひ、発信していってほしい。し、

できなくでもいい。意図的にしないときもあるだろうし。

 

でもその思いは、唯一無二で、

あなたが、あなたにしかおもえないモノであること。

つまり、文字通り、かけがえのないものであることを是非忘れてほしくないと願う。 

 

想いは。心も、身体も。

 

ぜひ、大切にしてください。

とても素敵なものだと思うのです。

 

 

 

 

おしまい。

 

ちゃこ